交通事故施術

交通事故によるケガは、追突などで身体に衝撃が伝わることで発生することが多いです。
身体のどの部分でもケガをする可能性がありますが、頸部のケガ「むちうち損傷」がもっとも多いといわれています。

むちうち損傷とは、追突事故などの外部からの衝撃によって首がむち打ったように過度に伸縮し、頸部の筋肉や靭帯、椎間板などの軟部組織や骨組織が損傷する障害です。
この首の一連の動作がむちのようにしなった状態であることから、むちうち損傷の名前がついています。
※むちうち損傷は、スポーツによっても発生する場合があります。特にサッカーやラグビーなどのスポーツで起こることがあります。

むちうち損傷の特徴として、受傷直後は軽傷ということです。
全く症状を感じない方もいらっしゃいます。
症状は徐々に悪化し「頸部痛」「背部痛」「しびれ」「めまい」「吐き気」などがあらわれます。

程度は受傷具合によって変わりますが、重軽傷関わらず早めの処置が重要です。

むちうち損傷は、「頚椎捻挫型」「神経根症状型」「脊髄症状型」「バレリュー症状型」「脳脊髄液減少症」などに分類されます。

 

頸椎捻挫（けいついねんざ）

むちうち損傷の多くが、このタイプに分類されるといわれています。
文字通り頚（首）の周辺の筋肉や頚の骨の関節に捻挫を起こした状態です。
症状としては、「首や肩の痛み」「動かしにくさ」などがあります。

 

神経根症状型（しんけいこんしょうじょうがた）

追突などの衝撃で脊髄から手足などに向かう神経の根元である「神経根」が骨や椎間板などにより圧迫された状態です。
むちうち損傷の中でも痛みが強く、「首の痛み」の他にも「頭痛」「肩やうでのしびれ」「めまい」といった症状が現れることがあります。

 

脊髄症状型（せきずいしょうじょうがた）

脊髄本体が損傷された状態です。
「腕や脚の痛みやしびれ」「歩行障害」「尿・便がしづらい」などの症状が起こることがあります。

 

バレリュー症状型

頸部を損傷したことで、自律神経のうち主に交感神経に異常が生じた状態です。
「頭痛」「耳鳴り」「倦怠感」「めまい」「食欲不振」「気持ちが不安定になる」などの症状が起こることがあります。

 

脳脊髄液減少症（のうせきずいえきげんしょうしょう）

衝撃により脳脊髄液が漏れ出し減少している状態です。
「起立性頭痛」「首の痛み」「めまい」「耳鳴り」「倦怠感」「視覚異常」など症状が現れるとされています。

交通事故でケガをした場合、自賠責保険から治療費や慰謝料が支払われます。
支払限度額は、被害者1名につき、傷害による損害では120万円です。

後遺障害による損害は、後遺障害等級に応じて75万円～4000万円まで、死亡による損害は3000万円です。

自賠責保険からもらえる入通院慰謝料は、1日あたり4,300円×対象日数です。

 

慰謝料の算定方法

4,300円×対象日
「対象日数」は次のうちどちらか短い方を採用します。

① 治療期間
② 実際に治療した日数×2
※治療期間とは、一番最初に病院を受診した日から治療終了までの期間をさします。

通院頻度が低いと慰謝料の減額だけでなく、治療費の打ち切りにも繋がってしまう可能性もあります。
通院頻度があまりに少ないと保険会社は症状も軽いと考えられ、治療費を打ち切ろうとする場合もあるのでご注意ください。

自賠責保険とは、「交通事故の被害者を救済すること」を目的としたすべての自動車に加入することが義務付けられている強制保険です。
※原動機付自転車なども対象となります。

被害者がケガをしたり死亡した場合の損害を補償する仕組みとなっているため、車の運転手自身のケガや、車やガードレールなどの物に対しては補償の対象になっていません。

 

自賠責保険が適応されない場合

運転手自身のケガ
車の修理
単独の人身事故
車やガードレールなど物の損害

任意保険とは「任意」で自動車の所有者や運転者が加入する自動車保険です。

自賠責保険（強制保険）ではカバーできない部分を補う保険で、事故時の運転手自身のケガや、車の修理費用などが補償されます。

また、自賠責保険の補償には一定の限度があります。
人身事故による損害賠償額は高額になる場合もあり自賠責保険だけでは十分とはいえません。
自己負担額を減らすためにも自賠責保険だけではなく任意保険にも加入しておくと安心です。

平均的な通院期間は3ヶ月～6ヶ月です。

事故から3ヶ月程度（約100日）過ぎてしまうと慢性化する可能性が高まり、改善しにくくなる傾向にあります。
通院期間は外傷の程度や、事故のケースによってさまざまです。

病院で骨は異常がなく問題ないと診断されても、「患部の違和感」や「痛み」に悩まされることが多くみられます。
これらの症状は関節部のゆがみ・適合性や筋肉・筋膜・腱・靭帯等の軟部組織の損傷に起因する事も多く、交通事故では通常は負傷しない部位でも強力な外力により損傷し、改善せずに放置していると慢性症状となり痛みが長引く場合もあります。

交通事故施術では、「可能な限り早く施術を開始すること」と、「症状が改善するまでしっかりと施術すること」が大切です。
当院の施術では、温熱療法を用いて早期回復を目指します。

病院と並行して、当院で施術を受ける事は可能です。

自賠責保険では病院にて各種検査（レントゲン・MRI・CT等）、施術などをするため、定期的に通院をしながら整骨院などで施術受けることも可能です。
当院と医療機関が同日でなければ問題ありません。

どちらかだけではなく、整骨院に通院しながら整形外科などで月1回程度回復状態を検査していただくことは、医院と連携をとることとなるため患者様にとってはメリットとなります。